桜が咲きそうで咲かないこの頃ですが、まもなく4月。進級・入園入学を控え、子どもに何か新しいことをはじめさせたい!と考えている方も多いはず。健やかなカラダとココロを育む“食育”のひとつとして、子どもと一緒に料理をしてみませんか?3回にわたってお手伝いのポイントを紹介します。
ママやパパがキッチンに立つ姿、食材や調理器具に興味を示したときがはじめどき。「ちぎる」「つまむ」「むく」などの簡単な作業なら1歳半ごろからできるのでまずは「一緒にやってみる?」と声がけを。子どもには「時短」や「手際よく」という感覚はないので、大人の心と時間にゆとりのある休日がおすすめですが、その前に子どもが作業しやすいキッチンに整えておきましょう。自然に動ける動線をつくることが大切なので、動きを妨げるものや作業に必要のないものが置かれていれば取り除き、キッチン台に手が届かなければ踏み台を置くなど、子どもがストレスなく作業できるようにします。使う道具を一式並べておいたり、まな板や包丁、切った食材を入れるボウルなども“最短距離”に配置することで混乱したり戸惑ったりすることも避けられます。
踏み台乗ったときに子どものひじが90度になる高さがベスト!落下しないよう踏み台で作業している間はそばに寄り添って。折りたたみ式の踏み台は手指をはさむケガにも注意。
子どもが取り出しやすい場所に収納しておきましょう。パパやママとおそろいのデザインにすると気分もアップ!
すぐに自分で手を拭けるように、子どもの手が届く高さにかけておくか、エプロンのひもやポケットにはさんでおきましょう。
環境を整えたら次は道具の準備。包丁やボウルなどの調理道具はほとんど大人サイズでつくられているので、子どもの小さな手では扱いにくく「やってみたい!」「使ってみたい!」という気持ちを満たすことはできません。料理をはじめる前に子どもに合ったサイズや重さの調理道具をそろえておきましょう。といってもおもちゃではなくきちんと本物の道具を用意してあげてください。ままごと用のプラスチックの包丁で豆腐を切ることはできるかもしれませんが、本来の切れ味や尖っているから危ないという感覚を知ることはできません。調理道具を投げたり落としたりせず、正しく丁寧に扱う方法を学んでいくためにも、「壊れてしまって悲しい」「ケガをして痛い」という体験をすることも大切です。
わが家は子どもたちが赤ちゃんのころからキッチンにゲートなどは設けず、ある程度荒らされることを覚悟の上でオープンにしています。子どもの目線になって調味料の瓶や刃の付いたラップケース、ガラス製のコーヒーポットなど危険なものはすべて棚の上に移動させました(なので棚の上は大変混み合っております…)。まだ言葉が通じない時期から「火は熱いから近づかない」「包丁は危ないからさわらない」と言い聞かせていたので幼いながらに危険であることは理解している様子。その代わりストックの食材や調理道具は日々ひっくり返され、ふりかけをぶちまけられることもしばしば…ですが、子どもたちはキッチンにやってくることが多いので1歳半ごろから料理に興味を示しています。「なにつくってるの?」「いいにおいがする〜!」「おてつだいしましょうか?」とやる気は満々なので日常的にちょっとした調理作業をお願いしています。これから色々な料理やお菓子づくりに挑戦してママを助けて欲しいな〜と淡い期待を抱きながら…(笑)そんなこんなで次回は実践編!キッチンでの声のかけ方、発達に応じた作業や年齢別のおすすめ料理を紹介したいと思います。
さまざまな経験を通して、「食」に関する知識と正しい食習慣を身につけること。「健康に食べる力」「楽しく食べる力」「環境に優しく食べる力」を育む3つの目的がある。
次回は4月29日(木)公開予定です。