kids-foodictionary

[ vol. 22 ] May 27.2025

いそがしい春の救世主!
トリプルインメニュー

3月が終わりに近づき、まもなく新年度。新入園や進級、新しい環境で生活をはじめる方もいると思います。子どもとの日常はただでさえドタバタですが、新年度となると慌ただしさは増し増し…そんな日々を助けてくれる食卓のお助けメニューとは?

いそがしい春の救世主!トリプルインメニュー

栄養満点!調理も後片付けもラク!
トリプルインメニューを活用

毎日必ずやってくる食事の時間…子育てや仕事をしながら献立を考え、買い物に行き、調理を日々繰り返すのはなかなかのハードワーク…。私自身は料理をすることがあまり苦にはならないタイプではあったのですが、子どもの好みを気にしているとネタ切れになることが多く、献立に悩んだり、正直「今日は手間をかけたくないな〜」と思うことがよくあります(苦笑)。大人だけなら適当に済ませればよいですが、幼児期の子どもがいるとそうともいかず栄養バランスのよいものを食べさせたいのが親心。そんなときにおすすめしたいのが「トリプルインメニュー」です。

トリプルインメニュー

トリプルインメニュー

「トリプルイン」とは、ひとつの料理で、主食となる炭水化物と、たんぱく質源となる肉や魚、ビタミン・ミネラル源となる野菜などを摂れるメニューのことで、私が勝手にそう呼んでいます。カッコつけていますが、ちょっとだけ栄養を気にしたどんぶり料理です(笑)。「時間がない!」「手間をかけたくない!」「でも栄養のことはちょっと気にしたい」そんなときにわが家の食卓に登場するメニューをご紹介します。

わが家の
トリプルインメニュー

冷凍庫にストックしている「牛丼の素」を活用したメニュー。解凍後鍋に移して火にかけ、冷凍のごぼうのささがきや油揚げ、厚揚げ、高野豆腐でかさ増しするのがわが家流。冷蔵庫に余っている野菜の切れ端やきのこがあれば入れてしまいます。市販の牛丼の素は、幼児には味が濃いので水や出汁で薄めるのがおすすめ。「時間がない!」「冷蔵庫に何もない!」そんなとき何度助けられていることでしょうか…うどんにトッピングしても◎!

深めのフライパンまたは鍋でにんにくや玉ねぎ、米を炒め、トマトジュースとコンソメを加えウインナーや海老をのせて炊いたパエリア風ピラフ。できあがったらフライパンごと食卓へ!エンタメ性も抜群です!パプリカや茄子などのダイスカットタイプの冷凍ミックスベジタブルや冷凍シーフードミックスを活用すると手間をかけずとも旨味がアップ。冷凍素材を使えば包丁いらずで、フライパンひとつで調理完了、大皿の役目も果たしてくれるので洗い物も少なく済みます。

実はこれが子どもたちからのリクエストNo.1メニュー! 幼児にラーメンを与えるのは気が引ける…と思う方もいるかもしれません。私自身、以前は夕食に麺類を食べさせることに抵抗があったのですが、いまやそんな不安はどこへ!? 肉も野菜もたっぷり摂れるのでむしろ好都合。ただ市販のラーメンには食品添加物が含まれているので、スープは無添加の鶏ガラ粉末と醤油とごま油でつくり、麺の茹で汁は捨て、罪悪感を打ち消しています。子どもたちは「ラーメン」と聞いた瞬間に飛び跳ねて大喜び♪

「トリプルインメニュー」のポイントは、エネルギー源となる米、麺、パンのいずれかに、肉、魚、卵、乳製品を組み合わせること。野菜が摂れないときには、食後のフルーツでビタミン・ミネラルを補給するようにしましょう。春は入園・進学など環境の変化で心がゆらぎがちになるので、家庭では子どものお気に入りの料理や食べやすい味付けの料理を中心に並べ、食事の時間をやすらぎのひとときにしたいものですね。大人も手間をかけない献立を取り入れながら、いそがしい春を軽やかに乗り越えましょう!

kids-foodictionary #23炭水化物【たんすいかぶつ】

糖質+食物繊維=炭水化物。特に糖質は、体の中で消化・吸収され、脳や神経系、筋肉が活動するためのエネルギー源となるため、成長期の子どもには欠かせない栄養素のひとつ。糖質を多く含む米や小麦粉などの穀類は、消化・吸収が早く、すぐにエネルギーとなり蓄える機能がないため、定期的に摂取する必要がある。

次回は4月24日(木)公開予定です。

Profile

すだもえ
ライター、上級幼児食インストラクター。Webマガジンの執筆、食育ツールの企画編集をはじめ、料理・パン教室講師、フードコーディネーター経験をいかし食の分野を中心に活動。2児の母。日々子どもの食事づくりに奮闘中。
Instagram: @kids_foodictionay

FEATURE特集